1.堺市にお住まいのN様の、「不動産相続時に、家事の援助や介助による寄与分を親族が主張してきた事例」
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- 1.堺市にお住まいのN様の、「不動産相続時に、家事の援助や介助による寄与分を親族が主張してきた事例」
堺市における、遺産分割の方法・割合について揉めた事例を3つご紹介します。
※実際の関係者や物件が特定できないように、複数の事実を改変・翻案してまとめた内容になります。
Souzoku
お客様の相談内容
売却物件 概要
※表は左右にスクロールして確認することができます。
所在地 | 堺市堺区 | 種別 | 一戸建て |
---|---|---|---|
建物面積 | 78.54m² | 土地面積 | 56.31m² |
築年数 | 45年 | 成約価格 | 1,080万円 |
間取り | 3LDK | その他 | ― |
相談にいらしたお客様のプロフィール
堺市に住む60代のお客様です。
お父様がお亡くなりになり、3人兄弟で堺市にあるご実家の一戸建てを相続することになりました。
妹様が、近所に住んでいたのでのお父様の家事の援助や介助をする機会が多い状態でした。
Souzoku
解決したいトラブル・課題
課題
兄弟で相続する一戸建てを売却して等分に分けようとしたところ、妹が長年の家事の援助や介助の寄与分を主張してきた。
妹様が長年お父様の家事の援助や介助をしていたことを主張し、「寄与分」として多くもらえるはずだ、と言い出し、3人で等分すればいいだけと思っていたのにスムーズにいかない問題ができてしまいました。
Souzoku
不動産会社の探し方・選び方
N様は、不動産会社は大手かそうでないかくらいで、たいした違いはないと思っていましたが、ホームページを見ていると、不動産会社によって得意な事が違うのが分かり、売却と相続関連に詳しい所を探していたので
- 相続した不動産の取り扱いが多そう
- 相続不動産が得意そう
な不動産会社に決めました。
Souzoku
N様の「トラブル・課題」の解決方法
1.「等価分割」の手続き
「寄与分」とは、被相続人(遺産を残す人)の財産の維持や増加に特別の寄与をした場合、相続財産から相当額の財産を取得できる制度です。
法的に寄与分が認められるためには以下の条件があります。
- 行った寄与が通常期待される以上の「特別」な寄与であること
- 被相続人の財産の維持や増加に貢献をした
- 持続性のある行為であった
- 「無償」もしくは「無償に近い」
2.「寄与分」を認定するまでの流れ
「寄与分」を認めるか、額をどれ位にするかは、相続人同士の話し合いで決定するのが基本です。
もし話し合いでまとまらなかった場合は、家庭裁判所の審判を待つ形になります。
N様の場合、妹様の寄与分をN様と次男様の両人が認めていませんでした。
通常、そういったケースでは家庭裁判所に申し立てをし、寄与分を決定してもらうことになります。
N様には、妹様は通常の生活を送りながら週1日程度家事の援助や介助に行っていただけでしたので、認められる可能性が低いという話をしてみてはどうかとご提案しました。
3.「結果」
最終的に妹様は遺産を等分にすることに納得したため、遺産分割協議で不動産を売って等分に分けあう「換価分割」とすることを遺産分割協議書に記しました。
売却によって得られた現金はきちんとご兄弟で3等分して円満に解決しました。
2.尼崎市にお住まいのK様が、「兄弟で相続したマンションを代償分割した事例」
Souzoku
お客様の相談内容
売却物件 概要
※表は左右にスクロールして確認することができます。
所在地 | 堺市南区 | 種別 | マンション |
---|---|---|---|
専有建物面積 | 60.61m² | 築年数 | 33年 |
査定価格 | 1,260万円 | 間取り | 2LDK+S |
その他 | バルコニー | ― | ― |
相談にいらしたお客様のプロフィール
尼崎市にお住まいの40代のお客様です。
お母様がお亡くなりになり、兄弟2人で堺市のご実家のマンションを相続することになりました。
弟様がお母様と一緒にそのマンションに住んでいましたが、K様は遺産分割するなら売却して現金で分けるものだろうと思っていました。
Souzoku
解決したいトラブル・課題
課題
マンションを売却して現金で分割するものだと思っていたが、弟様が住み続けると言っている。どうすればいいか教えて欲しい。
K様は尼崎市のマンションにご家族でお住まいなので、実家のマンションの使用予定はありません。
相続したマンションを分けるには売却するものだと思っていたので、弟様がお母様と一緒に住んでいたマンションにそのまま住み続けると言い出し、どうやって遺産を分ければ良いか分からない状況です。
Souzoku
不動産会社の探し方・選び方
弟の意向も汲みたいと思っているので、アドバイスがもらえる不動産会社を探しました。
- 相続のご面倒事を当社で対応させてください!
というフレーズがK様の求めていたものだったことから、相談することにしました。
Souzoku
K様の「トラブル・課題」の解決方法
今回のケースでは、「代償分割」の方法を採用することで、弟様はマンションに住み続けることができ、K様は現金を受け取る事がでるので、ご兄弟どちらの意向も汲む事ができます。
1.「代償分割」について
「代償分割」とは、相続人の一人が分割できない不動産などの財産を取得する代わりに、他の相続人に法定相続分に応じた代償金を支払うことで遺産を平等に分割する方法です。
不動産を必要とする親族と必要としない親族の間で公平に相続を行ったり、事業などの継続のために不動産を残す必要があったりする場合に行われます。
代償分割のメリットとデメリットは以下のとおりです。
〈メリット〉
- 不動産を売らずに、そのままの形で維持できる。
- 公平な形で遺産分割を行うことができる。
- 相続税の節税が可能な場合もある(控除の利用)。
〈デメリット〉
- 代償金の支払いが可能な場合のみ選択できる。
- 不動産の評価額に関して意見の相違が生じる可能性がある。
今回のケースでは、弟様がK様に代償金を支払えるのか、そしてその代償金額にK様が納得できるのかが重要なポイントとなります。
2.「結果」
弟様が査定額の半額を支払うという事になり、一括で支払うのは厳しいので「分割支払にする」とK様と合意されました。
K様は、どちらも納得できる形で相続が終えられて良かったとおっしゃっていました。
3.堺市にお住まいのY様が、「遺言書の内容に納得がいかず、遺留分を主張して相続した事例」
Souzoku
お客様の相談内容
売却物件 概要
※表は左右にスクロールして確認することができます。
所在地 | 堺市北区 | 種別 | マンション |
---|---|---|---|
専有建物面積 | 62.22m² | 築年数 | 38年 |
査定価格 | 1,590万円 | 間取り | 3LDK |
その他 | バルコニー | ― | ― |
相談にいらしたお客様のプロフィール
堺市にお住まいの40代のお客様です。
お父様がお亡くなりになり、相続が発生することになりました。
Y様はお姉様と2人兄弟です。
遺言書が残されていましたが、Y様はその内容に納得がいきません。
Souzoku
解決したいトラブル・課題
課題
遺言書の内容に納得がいかないので、納得のいく相続をしたい。
お父様の遺産は、住んでいたマンションのみで預貯金や株券等はありません。
そして、お父様の遺言書には、お母様が亡くなられてからずっと一緒に住んでいたお姉様に実家のマンションを相続するとありました。
Y様は自分にも遺産があって然るべきと思い、相続を経験している同僚に聞いてみた所、遺言書に書いていなくても相続人であれば、自分が本来相続できる分を相続できるはずだと言われました。「マンションを売ったらこのくらいの金額になるからその何割かもらえるのでは?」と助言をもらったので正確な金額が知りたいと思いました。
Souzoku
不動産会社の探し方・選び方
具体的に相続できる金額を知りたかったので、マンション近くの不動産会社に査定と同僚の助言通り相続できるのかを教えてくれそうな所を探しました。
- 高く査定してくれそう
- 相続関係に詳しそう
- 問い合わせた時の対応がよかった(査定だけもどうぞと言ってくれた)
という点で気に入った不動産会社に決めました。
Souzoku
Y様の「トラブル・課題」の解決方法
1.「遺留分」について
相続できる遺産には最低保証額の「遺留分」というものがあります。
たとえ遺言書であっても相続人遺留分を奪うことはできません。
遺留分は配偶者、子、直系尊属が有します。
Y様の場合、遺言書は財産の全てである不動産をお姉様に相続するという、Y様の遺留分を侵害する内容でありました。
この場合、遺留分を侵害された相続人は、「遺留分侵害額請求」を、相続を多くした相続人に対し行うことで遺留分額の支払いを受けることができます。
従ってY様は、「遺留分侵害額請求」をお姉様に行うことで、遺留分を取り戻すことができます。
遺留分の割合は、相続人が子のみの場合1/2となり、兄弟2人なのでその1/2、従って
相続した財産の1/4をY様が主張できることになります。
2.「結果」
お姉様はマンションの売却はせず、そのまま住み続けるとのことでしたので、Y様は相続されたマンション査定額の1/4(遺留分の割合)を現金でお姉様から受け取り、相続を終えました。
諦めないで相談して良かったとおっしゃっていました。